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シンプリストになりたいのです

おでかけ記録(富岡製糸場 散策)

1/27-28で群馬を観光してまいりました。27は草津温泉を、そして28は富岡製糸場を巡りました。前回では富岡製糸場で参加したガイドツアーで学んだことを中心に綴りましたが、今回はその続きを綴っていきたいと思います。

富岡製糸場とは

ちょっとだけおさらいを。

明治5(1872)年に明治政府が日本の近代化のために設立した模範器械製糸場です。明治維新後、政府は日本を外国と対等な立場にするため、産業や化学技術の近代化を進めました。そのための資金を集める方法として力を入れたのが、生糸の輸出でした。政府は生糸の品質改善・生産向上と、技術指導者を育成するため、様式の操糸器械を備えた官営の模範工場をつくることに決めました。こうして富岡製糸場が建設され、現在までほぼ変わらぬ姿で残されています。

(以下URLから参照)

www.tomioka-silk.jp

明治5年に造られた建造物が現在も創業時とほとんどかわらず、かつ美しい状態で保存されているのに驚愕でした。2014年6月に正式に「富岡製糸場と絹産業遺産群」は世界遺産に登録されています。

富岡製糸場と絹産業遺産群」は、長い間生産量が限られていた生糸の大量生産を実現した「技術革新」と、世界と日本との間の「技術交流」を主題とした近代の絹産業に関する遺産です。日本が開発した生糸の大量生産技術は、かつて一部の特権階級のものであった絹を世界中の人々に広め、その生活や文化をさらに豊かなものに変えました。

bunka.nii.ac.jp

www.tomioka-silk.jp

富岡製糸場はただの工場ではなく、日本という国の基盤の底上げや技術革新、そして国内・国外との技術交流として大いに貢献したものだということがよくわかりました。

富岡製糸場を探検する

ツアーガイドの解散は国宝である 東置繭所前。ここからは個人で富岡製糸場の広い敷地内を探検します。

東置繭所

まず目の前の東置繭所。ではパネル展示や映像による解説を見ることができます。映像ではポール・ブリュナの解説で富岡製糸場についてやそれにまつわる解説を学ぶことができます。

世界遺産に登録されているのは「富岡製糸場と絹産業遺産群」ということで、実は富岡製糸場以外にも登録されている場所があるんだそうです。知りませんでした。どれも富岡製糸場からは距離があるようでいけませんでしたが、とても勉強になりました。

東置繭所から外に出て、西置繭所を目指しましょう。

東置繭所の裏にはたくさんの木が埋まっています。この選定された木は桑です。お蚕様の餌である桑の葉をとるために、養蚕地域では畑などによく植えられるんだそうです。

ちなみに桑はお蚕様だけのごはんではなく、人間の食用に適した品種というものもあるだそう。果実は「ドドメ」という名前でジャムや果実酒などに加工して使われるそうです。

ja.wikipedia.org

ジャム作りを日常的に行っている私としては、ドドメのジャムも気になるところ!

ブリュナエンジン(復元機)

ブリュナエンジンとは富岡製糸場の設立の際に導入された横型単気筒蒸気機関(エンジン)のことです。繰糸機と揚返器(繰った糸を巻き返す器械)の枠を回転させる動力として、蒸気釜(ボイラー)とともに蒸気釜所に置かれていたんだそうな。

富岡市の商工会議所工業部会により、工業振興・発展に寄与する目的で制作された復元機です。外形等の主要な刑以上や運動能力についてはオリジナルのものとほぼ同じに再現されているそうな。なんと全長3.8m、重量は2.7t、近くでみるとものすごい迫力です。土日祝でタイミングがあえば稼働しているところが見られるかもしれません❀

煙突

富岡製糸場を思い浮かべると、きっと煉瓦つくりの建物と、この煙突を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

この煙突は1939年に建てられた高さ37.5m、直径2.5mの鉄筋コンクリート製の煙突です。これは4代目だそうな。築80年以上が経過し、コンクリートに亀裂が入るなど経年劣化がみられることから、保存修理が必要なんだとか。

倒壊の恐れもあるので、近距離には行けませんがこれくらい近くまではいけるようです。

西置繭所

東置繭所同様に、繭の貯蔵庫として使用されていました。↑の写真をよーくみると、2階部分は全て煉瓦ですが、1階の右部分はデザインが異なっています。もともとはここは柱だけで、ボイラー用の石炭などを置いていた場所だったようです。ですので1階部分はあとから改修されているようですね。

こちらも中に入ることが可能です。奥までずーーーっと続いています。ここでもまだ中間地点くらい。長さはなんと104m。とても長いことがよくわかります。

個人的にはこの窓がお気に入りです。おしゃれ…!西置繭所も展示スペースとして用いられているのですが、こちらは2階部分にも上がれるようになっています。繭が貯蔵されているところが再現されていたり、今まで修復された柱やクギも保管されているよう。もう全部が全部保管されているようですね。1階部分の展示では、富岡製糸場内での暮らしや学校についてなど様々なものが展示されていて、面白かったです。

2階のベランダに出られるようですので出てみます。この近距離で煉瓦や壁を見られるとは…!

フランスから取り寄せたという蝶番。左右どちらでもつかえるというものだそうな。ちょっと変わった形をしていますね。

社宅

社宅にもお邪魔できるようです。なつかしいTVを発見しました。モノクロなんでしょうか…?社宅にはこんな感じで懐かしい棚やちゃぶ台なんかが置いてあって、当時の暮らしに思いを馳せることができました❀

ちなみに写真は撮りませんでしたが、お隣の社宅ではリアルお蚕様の成長をみられる展示がありました。お蚕様が桑をモグモグされています。夫は終始ヒィイヒィイ言ってましたが、繭は平気なようで不思議です。

帰路に就く

帰り道にお会いした猫さん。桜耳なので地域猫さんなのだと思われます。

はてさて。草津温泉から高崎駅、そして富岡製糸場について綴ってまいりました。今回の旅行。いつにもまして学びが多い旅になったように感じます。

正直に申し上げますと、今回の旅、出発前はあまり私は乗り気じゃなかったのです。温泉は関西にもあるし、富岡製糸場について世界遺産であることくらいしか知りませんでしたから。群馬でどこかに行くなら…という話になって、それならここかなぁなんていう形で決めてしまった場所でした。でも、本当に来てよかったなと思います。

旅行って学びだけでもつまらないし、俗物的なものだけでも物足りないです。そのバランスが今回はちょうどよかったなと思っています。どちらも数年置くらいの間隔でまたお邪魔したなと思います。桜の時期とか、季節がかわればまた雰囲気も変わりますから。

かえりにのった上信電鉄のラッピングはしまうまでした。かわいい❀

次の旅行(?)は電車にまつわるところを予定しています。とても楽しみです。体力持つかは心配ですけれど。では、また❀