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シンプリストになりたいのです

踊る大捜査線(3・4)

昨日UPした踊る大捜査線 THE MOVIEについて。お台場周辺に行ったことがきっかけで改めて映画シリーズ4作をみようということになり、1,2を拝見しました。それより以前に観た「交渉人 真下正義」は「踊る大捜査線 THE MOVIE2」の後日譚のような映画だったようです。

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「交渉人」以外にも「容疑者」「弁護士」「逃亡者」ってありますが、これを全部見るとキリがありませんので…とりあえず「踊る大捜査線シリーズ」をコンプできれば…と思います。そんなわけで…3・4を観たのでざっくりとネタバレ含めて感想を綴りたいと思います。

踊る大捜査線 THE MOVIE 3

まずはあらすじ。

踊る大捜査線 THE MOVIE 2から更に7年後。いまや要人の使用も多く、セキュリティや安全対策を強化しなければならなくなったお台場。より安全でセキュリティに特化した署に引っ越しすることになる。

そんななか、係長に昇進した青島刑事は強盗、バスジャック、殺人事件…と様々な事件に巻き込まれ…。

 

2004年に和久さんを演じられていたいかりや長介さんが他界されましたが、映画のなかでも和久さんは他界されているという設定になっていました。作品のなかにきちんと生きている人物なのだなとなんだか切なくもあったかい気持ちに。とにかく和久さんが愛されているキャラだということはひしひしと伝わってきました。こういうときに無理に整合性をとろうとして、変な設定を入れてきたりする作品もありますが、個人的にはこの方法が一番いいんじゃないかなと思います。

個人的には踊る大捜査線シリーズの一番は2だと思っているのですけれど、3も問題なく面白かったと思います。ただどうしても新キャラ増し増しでごちゃごちゃしている感じは否めないかな?と思います。

映画3の副題は「ヤツらを解放せよ!」ですが、そのヤツらに含まれた人物のために今回の事件が起こります。いきすぎた「宗教」であったり「信者」であったりの怖さがよく描かれている作品だと思います。また容疑者であったりを教祖化したり、犯罪者を崇拝する。まるでハイブリストフィリアのような一面も感じました。ちょうど2009年に逮捕された「英国人女性殺人死体遺棄事件」の犯人がその対象であったといわれていますね。

犯人の「死も爆発も美しい。私の死は世界に伝わる。それをみて人は覚醒する。死にたがっている者は死に、人を破壊したいものは壊し始める。私の終わりは新しい世界のはじまり。私が死んで、たくさんの私が生まれる」という台詞がありますが、これは初めて見た時もとても印象に残りました。(今回が2回目です)

1つの犯罪が連鎖して様々な犯罪につながる。実際に、そういう事件をよく目にします。バカッター事件なんて典型ですよね。そういった実際の事件を関連付けて見せるのが、このシリーズの上手いところでもあるのだと思います。こういったものから事件をみると、より事件の怖さや異常さがわかったりして。

あと闇落ちフラグされた小栗旬君がすごいもっている方だなぁと思います。本作のダースベイダーとのこと。かっこいいです。

踊る大捜査線 THE MOVIE 4

まずはあらすじ。

湾岸署管内で開催中の国際環境エネルギーサミット会場で誘拐事件が発生し、被害者が射殺体で発見される。緊急招集された捜査会議では、すべての捜査情報を鳥飼管理官に文書で提出するという異例の義務が課され、所轄の捜査員は一切の情報を開示されないまま捜査を進めなければならない。そんな中、第2、第3の殺人事件が立て続けに発生し…。

(映画ドットコムより引用)

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えーっとですね。決着直前までは個人的にはとてもよかったと思います。自分の保身のことしか考えていない上層部やそういった警察内部の腐敗をあぶりだす必要性。規則のせいで命を落としたという存在。それらに対するダースベイダーならではの正義は正義なのかという問いかけ。

他界された大杉漣さんのラストシーンも渋くてかっこいいですし、小泉孝太郎さんや小栗旬さんの考えも頭では理解できなくても、どこか心で納得してしまう自分がいます。3作程のごちゃごちゃ感もなく、「隠ぺい」をテーマに笑いもシリアスももっていく感じはとてもよかったです。

それなのに…あのラストシーンはね、ちょっとね。いただけないといいますか。いきなり作品が変わりましたか?名探偵コナンが開始されたのでしょうか?局違うけど…。といった気持ちです。

スリーアミーゴズも健在であったり、3では出番のなかった水野さんの復活やいいな!と思うところも多くありましたし、柳葉さんの「バナナだ!」は爆笑しましたけれど。なんというか、オチは決まっているけどそれに持って行く方法がないから、こうしちゃえ!感がすごかったです。

いろいろとすみれさんのラストに関しては考察がありますが、エンドロールのラストカットが私の全てです。潜入の時とは違ってスーツ姿の青島くんと、同じく潜入のときの白いエプロンではなくボルドーワインのようなトップスきているすみれさんがから揚げをもっている。これが全てです。きっと、警察をやめたあとすみれさんはから揚げ屋さんをしているんです、きっと。そう信じています。もしかしたら青島君もビールの一件がばれてしまって…とか考えて落ち着かせました。

おまけ

合計4作の踊る大捜査線シリーズをみてきましたが、時代の変化がとても面白かったです。映画冒頭やところどころでお台場周辺の映像が流れたり、4作目ではスカイツリーと東京タワーが同じカットで映っていたりと15年の長い時代の変化を感じます。

時代同様、皆様同じように年齢を重ねているのに、あまり印象がかわらなくて「芸能人の方は老けなくてすごいな…」と違った目で見てしまう私。深津さんも真矢さんもいつまでもお綺麗ですごい。また貫禄や渋さを深めている方もおられていい年齢のとりかたをされているなぁって思ってしまいました。

シリーズはこれで完結のようですが、青島君たちはこれからもそれぞれの場所で生き続けているのでしょう。そう信じて「お疲れ様でした」。