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シンプリストになりたいのです

映画・UDON

今は関東に住んでいるので難しいのですけれど、もし関西に戻ることがあれば行きたいなぁと思っているところがあります。それは香川。行ったことがないというわけではなくて、2回程お邪魔したことはあるのです。けれど2回じゃ行ききれないんですよね。

私はポケモンではヤドン推しなので、ヤドンのマンホールも観たいですし、ヤドン公園もお邪魔してみたいですし、ヤドンのポストもあるそうで…。金比羅山もお邪魔しましたけれど、当時一緒に行った人が体調不良のため途中で断念しましたから再挑戦したいですし、こんぴら歌舞伎も観れなかったので見てみたいです。

そして何より「うどん」ですよね。いままでうどんの食べ歩きは2回程しましたが、2回じゃ当然いききれません。香川という全国で一番小さな都道府県とはいえ、かなりの数のうどん屋さん、製麺所さんがありますから気になっているところはまだまだあります。次、お邪魔するときもきっとうどん巡りをするでしょう。それに一番乗り気なのは夫ですから。

今回はそんなうどんに思いを馳せる映画を観たのでネタバレ交えて記録したいと思います。

日本のソウルフードである'うどん’をテーマに制作したコメディドラマ。BIGになるために讃岐を出てニューヨークに飛び出した香助だったが、夢破れ借金を抱えて帰国する。父親には一喝されるも、とりあえず借金を返すためにタウン誌の編集として働くことになる。

eiga.com

(映画ドットコムより引用)

なぜこの映画をチョイスしたのかというはなしですが、珍しく夫が観たがった映画なのです。私は「昔こんな映画あったな、コメディっぽい雰囲気やったかな」くらいの記憶です。先にも述べましたけれど、香川旅行を希望しているのは夫でして、夫は交際する以前から度々ひとりで香川でうどん巡りをしていたくらい香川好きです。ですのでこの映画も気にはなっていていずれみたいと思っていた作品のようです。

ちなみに UDONは2006年公開映画のため今から17年程前の作品です。こうしてみると結構前ですね。作品の内容がいつ頃のお話かは分かりませんが、当時の香川の方には当たり前のように生活に根を張るものであって、別段「観光」で使われる商品ではなかったうどん。食通であったり、そういった食べ歩きが好きな人であれば他所からも食べに行っていたのでしょうけれどそれはまだ少数派。今でこそ香川のうどんはメジャーですし、安定した人気があるように思いますが、ではそれはいつから?というお話です。

当時はまだうどんを中心としたタウン誌というのは珍しく、特に製麵所であったりをメインテーマとしているものは少なかったよう。そこで主人公 香助の他、タウン誌の編集者・恭子、友人の庄介たちが「麺通団」というペンネームで香川県内のうどん屋さん、製麵所さんを紹介していく記事をかきます。内容は随分とくだけた感じで、対話していく流れを面白おかしくつづったもの。紹介文も難しい文言ではなく、友人にこんなうどん屋さんあったよ~くらいのノリ。それが人気となってタウン誌はうれにうれ、遠方からうどんを食べにくる人があらわれ、ブームとして日常が変化し、そして衰退していく…というさまを描いた物語です。

それからもブームと衰退を繰り返し、今は安定して定番となっているのか、私が某流行病中に設けられたGo To Travel期間にお邪魔したときは結構な人数が並んでいたように思います。そのときにも思いましたが、並んでいる方がみんないい人ではないのですよね。大声ではしゃいでいる方もおられましたし、ゴミが落ちているのも見受けられました。普通のコメディ映画かと思っていましたが、結構真面目な内容も取り扱っていて、客のごみ問題、品質(味)の悪化、後継者問題…。コメディ要素とそういった要素がうまくかき分けられていて、単純でわかりやすいのもよかったです。

あ、ちなみにですけれど UDONをみるとうどんが食べたくなるので、その辺りを準備してからご覧になることをおすすめいたします。

映画のなかで「うどん屋の息子」がコンプレックスだったというような描写がでてきます。実は別の作品で「うどんの国の金色毛鞠」という漫画原作のアニメがあるのですけれど、それの1話でも同様の描写がありました。うろ覚えなのですが「小麦くさい!つゆくさい!」と小学校の同級生にいじめられているようなシーンだったように記憶しています。それによって主人公も香川を離れて…という設定でした。

これ、とても意外だったんです。たしかに言われてみれば、うどん屋さんにお邪魔した際も店先におられる方はご高齢の方が多かったように思います。もちろんこれはフィクションであることは承知しておりますが、そういった問題もあったとは…浅慮でした。私なんかはとても単純な人間ですので「美味しいうどんが食べられて素敵な環境だな」とかそんなレベルの思考だったのですが、それだけではないなにかがあるのでしょうね。今は当時とはうどんの扱いも、世間の雰囲気も変わっているでしょうからどうかわかりませんが、そういったことが少しでも改善しているといいなと思います。

また美味しいうどんが食べたくなってしまいました。しばらくは近場のうどん屋さんを楽しむとして、香川にお邪魔するときは満喫したいと思います。