突然ですが、私はメモ魔と言われるジャンルの人間らしいのです。
以前読んでいた本にメモ魔のことが書かれていたのですが、仲間がいるではないか!と驚きました。しかしながら私の場合はその中でも”記録”をするのが好きなタイプなので、厳密に言うと少し違うらしいのですが。とにかく、何かと記録をとるのが好きなのです。
今回はその中でも映画に関する記録について綴ろうと思います。記録することの楽しさが少しでも伝われば幸いです。
映画記録をはじめたきっかけ
映画を意識的に観ようと思ったのは2020年の暮れ頃。これまでの人生でなんとなーく映画を観て、その後 あれどんな映画だったっけ?あの映画みたっけ?みたいなことを繰り返してきました。とても感動したということだけを覚えていたり、つまらないなと思ったという端的なことしか思い出せない映画も多いです。何処が面白かった、何処に疑問を感じたのかなどが全然思い出せない。そうではなく、もう少し意識的に映画を観たいと思ったのがきっかけです。そんなわけで2021年から映画の記録をとるようにしました。
私の映画記録帳の作り方
これがその記録を製本したものの表紙。2021年、2022年とあり、年毎にまとめています。
上から見るとこんなふうになっている。厚みがあればあるほど、たくさんの映画を観たということになります。それがちょっと嬉しかったりも…。
中身はというと。
まず目次部分。映画を観た日と、タイトルだけを記入しています。
次に中身。映画ポスターをプリントアウトし、その横にタイトル・監督・公開日・あらすじ・観た日・観た場所・字幕/吹替・感想を書いています。あらすじは自分で考えることもありますが、だいたいは映画ドットコムさんのお世話になっています。映画を観るたびに1枚かくということを続けていると、年末ごろには大体40~50枚くらいになるでしょうか。
そして新しい年を迎えたら製本です。私の場合は以下の通り。
①カードを順番にまとめる。
②表紙→目次→カードの順番にまとめ、整え、クリップなどで固定する。
③水のり+ボンドを混ぜた液(半々くらいを目分量)を作り、背表紙となる面に塗る。溝を埋める感覚で、しかし厚塗りにならないように注意する。
④すぐに半紙をはりつける。なければティッシュペーパーでも可。背表紙からはみでたところは切り取る。
※ティッシュペーパーの場合は少し乾いてからもう一度③と④を繰り返してから乾燥させる。
⑤しっかりと乾燥できていれば、製本テープなどをはって固定する。製本テープがなければマスキングテープなどでも可。
ざっくりとこんな感じです。本来であれば糸を通したり、背に糸鋸で溝を入れて…などの工程を踏むのですが、面倒なのでそこまではしません。できる範囲で行うのがノンストレスで良いと思っています。ほら、面倒だと続かないじゃないですか。背に半紙などを挟んでいるので無理な開き方をしなければ喉割れすることもなく、今のところは別段問題はありません。
映画記録をするメリット
こういった記録をとるメリットとして、まず映画を意識して観るようになったことがあげられます。基本的に自堕落を極めている人間ですので、何も予定がなければ本当に1日何もしません。ダラダラを極めています。しかし、こういった記録媒体があることによって、最近映画を観ていない…そろそろ何か観ようかなと思うようになりました。記録したいから映画を観る…というのは映画ファンには怒られそうなのですが、あくまで記録はきっかけにすぎません。作品には正面から向き合っているので許してほしいです。
次に、観る映画にこだわるようになった でしょうか。これは別に社会派な映画を観るようになったとか、そういうお話ではありません。ハリーポッターのように賢者~死の秘宝までにいくつもの作品があるものであれば、適当に1本観るのではなく、コンプして作品を観るようになったという感じです。ちなみに昨年コンプしたのは、ハリーポッターとエヴァンゲリオンシリーズ。どちらも中途半端にしか触れてこなかったのですが、やっと最後まで向き合うことができました(…スネイプ先生っ!!!)。今年はクレヨンしんちゃんの映画をコンプしたいと思っています
もちろん見る内容にもこだわるようにはなりました。すなわち、映画に関する情報を収集するようになった ということです。受賞歴のある作品に挑戦してみたり、今まで観たことのなかった韓国映画に挑戦してみたり、新しいジャンルへ挑戦するようになりましたね。そのため、YouTubeなどで映画に関する情報発信をしている方をチェックしたり、感想や考察しているチャンネルもチェックするようになりました。
最後に、映画と深く関わるようになった でしょうか。映画の感想を毎回アウトプットすることで、その映画をただ垂れ流すのではなくなりました。これが私の中で一番大きいメリットと言えるでしょう。感想はただ「面白かった」だけの時ももちろんあります。しかしそうではなく、どのように面白かったのか、逆に何故そのシーンに自分は憤りを感じたのか、そういった自身の中での感情と向き合うようになりました。
例えば今年観た作品に「ゲド戦記」があります。有名なジブリ作品の1つですが、私の中での感想は「山もなく谷もなく、大きな風呂敷を広げたものの回収できず、続編物の1話だけ観たような気分になった。父である宮崎駿さんへの想いは伝わってきた」というものでした。何故そのように感じたのか、書き出した後に自問自答します。起承転結あるなかで何もなかったわけではないのに、どうして山もなく谷もなくと感じたのか?考えてみます。そうか、自分の中でワクワクしたり、このままどうなってしまうの?という感情がなかったのかと気付きます。そういった発見が面白いのです。そして私はジブリにはナウシカやラピュタのようなドキドキワクワクを求めているのだと気づきました。それが満たされなかったため「山もなく谷もなく」というふうに感じたのでしょう。
また、このシーンは○○を表しているのでは?とも考えるようになりました。私の好きなジブリ作品に「耳をすませば」があります。序盤で雫が地球屋という不思議なお店に誘い込まれるように入っていくと、修理されたばかりの時計台がおいてありました。観たことがある人は思い出してほしいのですが、このシーンで「これを作った人は、叶わぬ恋をしていたのかもしれないね」といった台詞を店主は雫にぼそりと伝えます。それは叶わぬ思い人であるエリーゼと店主自身を重ねて言っているのではないか?という風に感じました。ラストで雫が書き上げた小説を読んでもらうために店主を訪ねるシーンで、店主とエリーゼのカットの入り方が時計に使われていたドワーフの王と、お姫様の同様であることに気が付きました。時計台をつくったのが店主であるか、それが考えすぎだとしても店主はドワーフの王を自分と重ねているのではないか…?こんな根拠もないことを考えるのです。絵コンテやシナリオをみているわけではないので、本当にただの私の妄想に過ぎません。しかしこれがまた結構楽しいのです。
映画記録の形式を同様にする必要は全くありません。お気に入りのノートでもいいし、こういったブログで発信するのもいいでしょう。何かしらの形式で観た映画を記録するというのも面白いので、映画を観るだけで終わらず、記録してみてください。そのきっかけになれれば嬉しい限りです。