SIMPLE

シンプリストになりたいのです

図書館司書をやめてみた

四大卒業後、就職することもなくバイトを掛け持ちして生きてきた私。卒業して暫くして心配する親に「25歳からは何かしらの指針を持ちその仕事をする、それまでは自由に生きる」と宣言しました。そんなわけで22~25歳の三年間はアルバイトにあけくれ、買い物や旅行に散在するという日々でした。そんな中、どんな職業にするか=何の資格をとって、手に職をつけるかという考えでしたので、どんな資格をとるかをたまにネットサーフィンしては探すということを繰り返し、そんなこんなで決めたのが図書館司書資格でした。

大学で心理学を専攻していた際に興味をひかれたのは「人間の欲」に関して。欲というと三代欲求に目が行きがちですが、生存欲や承認欲求、知識欲、そういった欲はどこからくるのだろうかと気になったのです。

 

不思議に思ったことはないですか?目の前に勉強するのも読書をすることも嫌いな知人がいるとします。それでもきっとその方はスマートフォンに噛り付いて、活字を追いかけているでしょう。昨今のYouTubeInstagramなどのSNSは画像・映像コンテンツが主流となってきてしまっているので、スマホ=活字ではなくなっているかもしれないというのは一旦置いておきましょう。とにかくそれらを見続けていられるのは「知識欲」があるからなのではないだろうか、と私は考えています。他の人より先に、他の人より多く、もしくはみんながしっている当たり前を…知っている状態でありたい。そういった欲が私は知りたいと思ったのです。

その点、図書館という場所は知識欲の集大成みたいなものといえます。

そんなわけで6年程 図書館業務についてきました。図書館で働いてみて人間の知識欲に触れて面白い発見も多くありました。年齢による傾向のようなものを知り、人が知識を得るためには貪欲になる事例もあると知りました。特に子どもや学生たちの「学びたい」という欲求にふれるのは心地よく、充実したものがありました。しかしながら、それをいったん辞めようと思います。

 

もともと読書が好きというわけではない私は図書館で働くには知識量が圧倒的に足りないのです。たった6年間でそれを痛感するケースが多々ありました。

また小学生の頃から怠惰を極める天才だったので、勉学をおさめることもありませんでした。当然一般常識も乏しいと言えるでしょう。尚更本を読めと言われる立場であったのですが…いやはや。

前の職場である大学図書館はたった1年で去ることになりましたが、別段嫌になったわけではありません。退職は引越しや家庭環境によるものです。そしてさて、次の職場を探しましょうかとなったとき、ふと思いました。

 

次、どうしたらいいんだろう?

 

ハローワークの求人情報を探す際、検索ボックスにいろいろと入力していきますよね。そんな中、職種選択の欄があります。事務がいいとか、営業がいいとかを選ぶことができます。当然、図書館司書も選択欄に含まれます。それを入れようとして、手が止まるのです。これでいいの?と。力不足を自覚している状態で応募するの?経験も知識になるはず…、それは利用者からしたらいい迷惑では?そんなのは働きたくない言い訳では?と自問自答を繰り返す日々でした。

 

私は何ができる?何がしたい?

どうせなら0からはじめてみてもよいのでは?

 

今勤め始めても2年後には関西に帰るかもしれない、子宝に恵まれれば仕事を辞めなくてはならないかもしれない、そんなやらない理由ばかり頭に浮かぶのです。悪循環のようなものに陥る毎日でした。そんななか年始に流行りの感染症に感染し、家から出ることができない状況が強制されました。重症化することはありませんでしたが、咳がおさまるのに時間を要しました。隔離1週間が過ぎてもおさまらず病院に処方された吸引機のようなものと格闘する日が続きました。そんなときに思ったのは、外に勤めていなくてよかった…ということでした。誰かにうつしてしまうという恐怖もない、隔離期間を過ぎた後の1週間は特に咳がひどかったですが、それのせいで休む連絡をするという必要もありません。誰かに迷惑をかけなくていいということが何よりの救いでした。そして思ったのです。

 

そうだ、在宅ワークを勉強しよう。それならば、今のところ問題はクリアできるではないか。

 

収入は減ってしまうけれど、貯金はまだ切り崩せる。もともと図書館司書の給料は薄給として有名なのです。それで生活できていた私です。図書館司書が嫌になったわけでありません、けれど、今すぐ戻る必要があるわけでもないのです。来る時の為に勉学は続けつつ、新たな道を模索するのが今できる最善ではいかと考えています。

 

 

 

そんなわけで、在宅ワークの勉強をはじめた次第です。まだ、寝返りすらうてない赤子状態ではありますが、少しずつ学んでいこうと思っております。