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シンプリストになりたいのです

おでかけ記録(SOMPO美術館)

先日、原田マハさんのリボルバーを読んでみて実際のゴッホのひまわりをみてみたいと強く思いました。大塚国際美術館で陶板は観たことがありますし、教科書や資料集で何度も写真をみたことがある作品です。今更それをみる必要があるのか?と思われるかもしれません。けれどやっぱり本物をみてみたい…と強く思ったのです。

yu1-simplist.hatenablog.com

日本で唯一ゴッホのひまわりがみられる場所、ご存知でしょうか。東京・新宿駅から歩いてすぐのSOMPO美術館に収蔵されているんです。

www.sompo-museum.org

昨年、名古屋でゴッホに関する展示もみていましたので、こちらも行きたいなぁと思っていたところ。リボルバーを読んで、これは今しかない!と思い立ち、行ってまいりました!

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現在開催中の展覧会は「ブルターニュの光と風」。ブルターニュといえばフランスの北西部に位置し、自然豊かで、ゴーギャンや数多くの画家が訪れた場所ですね。といっても私はリボルバーから得た知識はありませんので、今回初めて詳細を知ったような感じです。小説で読んでいたときは一つの町くらいのイメージだったのですが、大きな州だったのですね。想像より広くてびっくりしました。

館内は基本的に撮影OKで、NGのところにはマークをしてくれています。今回はOKだったもので特に印象に残った数枚をご紹介。

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まず、今回の宣伝チラシにも使われているこちらの絵画。アルフレッド・ギュによる「さらば!」という作品です。既に亡くなってしまった息子に別れの口づけをする父親。なんとも荒々しい波のなか、必死につなぎとめた右腕と、うってかわって静かな口づけ、そして青白く、まるで浮かび上がっているかのような息子の青白い肌。とても大きな作品ですので圧巻でした。

ブルターニュの自然を描いた作品はどれも美しく、ただどことなく日本の東尋坊日本海と似た共通点をみつけることもできました。同様にテオドール・ギュダンの「ベル=イル沿岸の暴風雨」もとてつもない迫力と幻想的な空の差がとてつもなかったです。

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次はリュシアン・レヴィ・=ヂュルメール「パンマールの聖母」。こちらもなかなかなインパクトです。知識がないのでとてつもなくしつれいなのですけれど、初めて見た時の印象が「顔はめパネルみたいやな」でした。まるで写真を切り取ってそこにあてがったような違和感がすごいです。

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こちらはクロード・モネ「ルエルの眺め」。モネの独特の優しい質感が水辺にあらわれていますね。ほわほわとしていて、とても美しい…。モネがどういった人生を歩んだのかを詳しく存じ上げないので、彼もブルターニュにいたのかぁと新しい発見でした。
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こちらはフェルディナン・ロワイアン・デュ・ビュイゴドーの「藁ぶき屋根の家のある風景」。まるで絵本の挿絵のような優しくて美しい赤でした。葉祥明さんが好きな私ですので、このタッチの画風はとても好きです。初めてしった画家ですが、ちょっと追いかけてみたいと思います。
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そしてゴーギャンの「いちじくと女」。ゴーギャン熱があがっている私としてはとても嬉しい作品です。こんなにすぐに彼に会えるとは思っていませんでしたので感動です。
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こちらもゴーギャン「アリスカンの並木路・アルル」。ゴッホとテオに誘われて訪れたアルル。到着後まもなく描かれた作品だそうです。2か月後にあんなことになるとはつゆ知らず…と思いを馳せてしまいました。この頃はまだ優しい絵柄をされていたのだなぁという発見もありました。また発見といえば、ゴーギャンの活動について全然知りませんでしたのでナビ派のお話などは勉強になりました。

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そして一番会いたかった彼。フィンセント・ファン・ゴッホゴーギャンを迎えるために描いたひまわりの絵。常設なんですけど、いろいろあっていつまで会えるかわからないじゃないですか。なので会えて本当に幸せです。

実際にみてまず思ったのが「大きいな」ということ。思っていた倍くらい大きかったです。また、絵の具がひまわりの花弁のように凹凸を描いていて、見る角度によって少しずつ変化があります。今みても新しいと思ってしまうのはどうしてなんでしょうか。不思議です。なんとも言えない迫力があります。私自身のエネルギーを吸い取られるようなそんな感じでした。

ちなみにSOMPO美術館に関してですが、適度に人はいましたが適度に空いていて快適にみることができました。まるで牛歩のように館内を進んでいく展示会にいくことが多かったので、あっちみて、こっちみて…と自由に動けるのはとても快適…!ゴッホゴーギャン、モネ…素晴らしい画家たちばかりなのに何が違うのでしょうかね?とりあえずとても楽しかったです

2023年10月からはゴッホ静物画にかんする展示が決定しているそうで、これは行かなければなりませんね。やぁ…魅了されるのがよくわかりました。楽しみだなぁ