SIMPLE

シンプリストになりたいのです

本棚もシンプルに

「本棚をみればその人がわかる」とはよくいったもので。本の内容からはその人の趣味嗜好が、棚の並べ方からその人の人となりが、透けて見えるといったことでしょうか。ただ本棚だと見栄で買った本が並べられているだけ、なんてこともあるかもしれません。昨今ではkindleや図書館の貸出履歴の方がより濃い情報になるのではないでしょうか。

今回はもともと1000冊以上の本を所有していた私が、現在どのように書籍を管理しているのかについて綴ろうと思います。

マキシマリスト時代の本棚

今までも何度かお話してきましたが、もともと私は汚部屋出身のマキシマリストでした。部屋中にあふれていた状態で生活していたのです。その頃に所有していた本は主に漫画や小説で1000冊以上の冊数がありました。まず大き目の本棚が1つあり、そこに小説を入れていました。また漫画専用の収納ケースがいくつも重ねられ、置ききれない分は物置部屋にまで置いていました。

どんなジャンルの本にも言えることなのですが、ハマれば それはもう重箱の隅を楊枝でほじくるくらいに隅から隅まで読むというのを繰り返します。何度も何度も再読してはその世界に浸るのです。しかし、そこまでピンとこなければだいたいは1~2回読めばもう満足ですので、殆ど再読することはありません。物置部屋に置いていた書籍は主にそういった再読しない本たちでした。

ミニマリスト時代の本棚

ミニマリストを目指す中での断捨離対象としてやはり1000冊以上の書籍は大きな壁でした。再読するであろうものを残し、それ以外は処分することにしました。まずは小説や実用書。以前「図書館のすすめ」↓で記載した通り、最寄りの図書館でいつでも読めるであろうメジャーな本は手放すことに。某数名魔法魔術学校のシリーズを置いていない図書館の方が珍しいですし、実用書も全く同じではなくとも同著者であったり、同じジャンルの他の書籍は置いてあります。

yu1-simplist.hatenablog.com

問題は漫画です。最近は公共図書館でも漫画を置いているところは随分増えましたが、それでもやはり私が持っている漫画をそのまま置いている図書館というのは使用圏内にはありませんでした。奥の手が使えない…さて、どう処分するかです。ここは素直に再読するかしないかで決めるしかありませんが、漫画って古い作品が今頃アニメ化!?ということもあります。話題にあがって気になって再読…ということも、無きにしも非ずなのです。中学生時代に購入した「るろうに剣心」を、大学生時代にドはまりした「薄桜鬼」というゲームをきっかけに再読し、再熱!という前科が複数ある私には、漫画の断捨離はとても困難なものでした。(本当に思い出の品より大変でした!)しかしこれでは進まない!と心を鬼にして、大部分を処分したのでした。

・断捨離に失敗

数年にわたる日々の断捨離によって2020年末の段階で200~300冊くらいにまで所有している書籍を減らすことができました。常に順調とは言えず、失敗もしました。

「捨てる」という作業を続けていくと、頭がハイ状態になってしまうことがあります。もう手当たり次第捨てる行為が楽しくなってしまうのですね。これは、本当に気を付けて頂きたい点です。「捨てること」が目的になってしまって、その物と向き合うことをできていません。その時の「捨てたい!」という感情だけで手放してしまい、「捨てなければよかった…!」と後悔することが2回ありました。昔から再読を繰り返し、もう自分の血肉になるくらいはまりこんだ漫画に「烈火の炎」と「幽遊白書」があります。この2作品を手放して本当に後悔しました…。再読するといっても日常的にするわけではなく、年に1回~2回のペースで「幽白の魔界統一トーナメントあたりが読みたいな」みたいな感じでうずうずするのです。その時以外は手に取らないので断捨離してしまったのですね。結局、幽白は再度書籍で購入しましたし、烈火も追々 kindleなどで再購入する予定です。水鏡君と烈火君が喧嘩するあたりが読みたい…!

何も考えずに捨てると後悔するというお話でした。

シンプリスト時代の本棚

ミニマリストを目指す自分に違和感を抱くようになったのはは2020年の末頃くらいでした。先ほどの断捨離に失敗した自分や、何もない部屋で夫(当時は同居人)と暮らす生活のなか「よりよい暮らしのための断捨離」が「ただ捨てることが目的になっていないか」と疑問をもつようになったのです。

現在、私は自分の本棚を持っていません。デスクにある本は絵に関係する本が4冊、三省堂国語辞典だけです。それ以外の所有している書籍は主に小説で日焼けによる劣化をさけるために全てBOXに入れた状態でクローゼットに収納しています。数は更に減り100冊以内に収まっていると思います。どのように数を減らしたのか紹介したいと思います。

・持っている本の電子化

家電レンタルサービスが急成長し、とても便利な世の中になりました。普段自分で所有するには邪魔になる家電や、なかなか購入するには高価な家電も、数日間だけレンタルすることができるのですから。そして実際にレンタルしてみたのが裁断機とスキャナ。

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自分の持っている書籍を裁断するのですからとても勇気のいる作業です。特に思い入れのある漫画を裁断するときは、ヒィっ…と声にならない声が出ました。本に対して愛着があるのに、どうして本を裁断するのか。それは「捨てる以外の選択肢を選ぶため」でした。

私はここ3年、年1回のペースで引っ越しをしています。現在の部屋もあと少なくとも3年後には離れる予定です。その度に結構な量の本を箱に詰めて…という作業が億劫になってきました。所有することはそれだけでコストであり、リスクです。物を購入するコスト、それを収納するためのコスト、そのスペースの家賃、メンテナンスをするための労力・コスト…etc…。また地震などの災害時には凶器となる可能性も0ではありません。また引っ越しでも箱数が増えればそれだけ労力・コストはかかります。捨てたくはない、でも手放したい。

そんなわけで「読む」楽しみだけを残しつつ、「紙媒体」ではなく「電子媒体」として残す選択をしたのです。

昨年2021年の正月休みを利用して200冊ほど電子化しました。レンタル期間中に裁断・スキャンし、PDFデータに不備がないかの確認。1週間ほどでしたがなかなかに大変な作業でした。

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↑ちなみに、個人で全て行い個人で利用するだけですので、著作権法違反ではございませんのでご安心を。家族で共有するのも適法だそうです。

これによって、所有していた9割近い漫画・旅行関連の書籍、テキストなどを電子化し物は処分することができました。

・購入の仕方を考える。

折角紙媒体の漫画の殆どを手放せたのに、また増えてしまっては元も子もないありません。現在、漫画に限ってではありますが、kindleで購入するようにしています。これも現在思案中ですので、変更するかもしれませんがいったん この形で落ち着いています。

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10巻なのに3冊しかない本というのは、最初は紙媒体で購入→電子化、それ以降はkindleで購入に移行という塩梅です。

kindleでの購入のメリット

電子ですので当然場所をとりません。また外出先でちょっとだけ待ち時間ができたときや、ふと読みたくなったときにも読むことができます。もし家が災害にあってしまっても、あとからアクセスできれば読むことができるというのも災害大国日本では大きなメリットといえます。

また本屋では基本的に割引購入することはできませんが、電子では時期によってお安く手に入ることもあったり、半額分のポイントが還元されたりとコスト面でも良いところがあります。

kindleでの購入のデメリット

kindleがつぶれてしまったときに読めなくなってしまう不安はあります。また削除されてしまう可能性も0ではありません。アクセス権を急に剥奪されてしまったとしたら…という恐怖はあります。

また、人によっては読みづらさを感じる方もおられると思います。私も小説を電子で読むのは苦手ですので、小説は電子化せず紙媒体で購入しています。

あと作品によっては、購入特典があるようですね。漫画でもキーホルダーがついてきたりということがあるそうな。当然そういったおまけはつきませんので、そういったものが欲しい場合は紙媒体を選択するのが良いと思います。

・悩み中

先ほどあげたkindleで購入することのデメリットを解消するためにはやはり自分で購入した書籍を自分で自炊するということ…とは思っています。でも正直、面倒ですしコストもかかります。200冊単位ですとレンタルするコスト的には割に合うと思うのですが数十冊の為にレンタルして…というのはコスパが悪いかも。今はレンタルスペースもあるようですけれど、それはそれで面倒。そんなわけで目下情報収集中であります。

・小説と実用書

私は小説や実用書を電子媒体で読むことが苦手です。頭に文字が入ってこないといいますか、理解が遅くなるんですよね。何故でしょうか。そんなわけで、小説や実用書は紙媒体を使用しています。だからといって、全て購入するわけではありません。図書館を利用することも多々あります。あとは作者や内容によって、紙媒体で購入して保存する、紙媒体で購入して用が済んだら手放すなどと、ものによって変えています。

森見登美彦さんが書かれる文章が好きですので、森見さんは紙媒体で購入し保管しています。しかし、ちょっと読んでみたい知識の本であったりは、図書館を利用するか紙媒体で購入し、読んで、ノートなどに気になるところはメモし、用が済めばBook Offにさよならするようにしています。

まとめ

もともと1000冊以上あった本を試行錯誤を重ねつつ、100冊まで減らすことに成功しました。とはいえ、今現在も試行錯誤の最中です。まだ私には積読という高い壁を攻略することができていませんから…。また、その辺りも触れることができればと思っています。

たくさんの本に囲まれて生活するというのも素敵だと思います。「美女と野獣」にでてきたような一面の本棚というのも憧れますよね。ですので、自分のライフスタイルにあった方法で本と良い距離間を築いていただければ幸いです。